[1999.06.29]
  音楽産業はネットで生きていけるかい?


 ▼妥協点含むSDMI規格,Phase I準拠のプレーヤーが年内登場へ (ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/9906/29/sdmi.html


 音楽業界は,たとえそれが,違法のものであれ,合法のものであれ,MP3ファイルを音楽ファイルとして認めるカタチとなってしまった。先行して普及したMP3を後追いしてしまい,明るい出口が見当たらない。紆余曲折を経る音楽産業は,ワイヤードでの活路を開くことができるのだろうか。

 大手レコード会社5社を含む100社以上で構成されるSDMIは,デジタル音楽再生装置のための仕様「第1フェーズ(Phase I)」の暫定的な合意に至ったと発表した。この第1フェーズ互換のプレーヤーは今年のクリスマス商戦に登場する予定。当初,SDMIは第1フェーズからMP3を排除する計画だったが,最終的に電子透かし技術によるプロテクトの有無に関わらず,すべてのMP3を含む音楽ファイルを受け入れることになった。プレーヤーの発売に合わせて,レコード各社は違法コピー防止のための電子透かし技術のCDへの埋め込みを開始する。

 以前のこの欄で取り上げたように,MP3ファイルというのは,非常にスマートで,魅力を持っている。それは基本的にライセンスのない,誰のものでもない,というのが大きい。これほどワイヤードに似合うファイルはない。現在の,そして未来のオンラインミュージックを考えるとき,もはやMP3抜きには考えられないんだ。だからSDMIは,とりあえずそれを認める,という妥協を選択した。これから発売するものは電子透かしを入れるなどで保護できるが(まぁちょっとの間はネ :-P ),それ以前のものは保護できない,としても。

 ただSDMIの課題は大きい。2000年後半を予定している第2フェーズでは,新たな保護機構を設けることが計画されている。そしてそのとき,第1フェーズ互換プレーヤーとは互換性がなくなる可能性が高く,消費者の反感を買いそうだ。セキュリティ技術もまだ特定されていない。簡単なセキュリティをかけても,それをコントロールしてしまう装置がきっとアングラから広まっていくことが想像されし,逆に厳しいセキュリティをかけると,扱いにくくなって普及の速度が鈍化するおそれがある。どうも明るい未来が見えないんなぁ,いやはや |-( 。


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